M.Nさんは小学生の頃から、キレイなドレスを着たキャバ嬢に憧れていて、「一生に一度経験してみたい!」と思っていました。しかし、キャバ嬢デビューしてみると、乗り越えられない壁に直面。そこで人生をかけて昼職に転職しましたが、その結果は……。
――キャバクラデビューは何歳のときですか?
M.Nさん 20歳です。高校を卒業してからなんとなく居酒屋でバイトを始め、2年間で5軒くらい店を変えて働きました。私、すごく飽き性なんですよ。
――でも、キャバ嬢は6年間続けましたよね?
M.Nさん キャバも、何回もお店を変えました。子どもの頃からキャバ嬢に憧れていて、「一生に一度はやってみたい」と思って、20歳のときに上京しました。お店は、最初は歌舞伎町で次は渋谷、それから池袋、上野、五反田、中野、高円寺……と、転々としましたよ。
――お店に飽きてしまうのですか?
M.Nさん 正直にいうと、私、人気がないんです。しゃべるのがすごく苦手で。指名はとれないし、ドリンクを頼むのもへたで、同伴のお願いもできなくて。それでけっきょく成績が悪くなって、お店に居づらくなるんです。最終的には「しゃべるのが苦手でもOK」ということで、ランパブに行き着きました。
――ランジェリーパブですか?
M.Nさん 露出が高いぶん、お客さんとあまり話さなくても間が持つんです。でも、「私、堕ちるとこまで堕ちたなー」という気分になってしまって。ちょうどその頃、妹が出産したんです。あかちゃんの顔を見ていたら、自分が情けなくなって……。私も結婚してこどもを産んで幸せな家庭をつくりたいし、こんな生活から抜け出そうと、昼職に就く決心をしました。
――昼職探しはどうやって進めましたか?
M.Nさん 実は、昼キャリのことを教えてもらったのは、妹からなんです。彼女も夜職をやっていましたが昼キャリで転職に成功して、職場結婚をしたんです。私もご利益にあずかりたいと思って(笑)。
――転職活動はスムーズに進みましたか?
M.Nさん 担当者さんにまず「話すのが苦手だから、あまりしゃべらなくて済む仕事」をお願いしました。でも担当者さんには、「そんなに消極的では面接も通らない。自分の殻を自分で破って!」とハッキリ言われました。
そこで、私はキャバクラのテンションで会話するのが苦手なだけで、普通の仕事では大丈夫かもしれないと考えて、テレビの女子アナウンサーのまねをして、大きな声でゆっくり話す練習をしました。
その努力を担当者さんは認めてくれて、自動車販売代理店の受付業務を紹介してくれました。「話す内容はマニュアルどおりなので、気後れせずにしゃべることができる仕事」と聞いて、興味をもったんです。面接は、昼キャリ担当者さんが練習に付き合ってくれたおかげで、自信をもって受けられました。
――現在のお仕事には、まだ飽きてないですよね?
M.Nさん 今回は初めて「大丈夫!」と自信をもって言えます。マニュアルどおりにいかないことも多いですが、いまではそれも楽しめるくらいの余裕が出てきました。ときどき、受付嬢のコスプレをしているような気分になりますが(笑)。でも、演じているような感じも楽しくて。無理なく長く続けていけるといいなと思っています。
――これから昼職を探そうと考えている人にひとことをお願いします。
M.Nさん 「自分が苦手だと思いこんでいることは、意外と簡単に克服できる」ということを伝えたいですね。だから、昼職なんてムリと思わないでチャレンジしてほしい。きっと、人生が変わりますから。
――もともとしゃべるのが苦手だったとは思えないほど、楽しくお話を聞かせていただきました。M.Nさんのますますのご活躍を、昼キャリ一同期待しております!
一覧へ