#転職コラム
いざ夜職を辞めようと考え、転職活動を始めて「昼の世界」の求人情報をチェックすると、まず直面するのが「正社員での求人」「派遣社員での求人」という選択肢。
2020年には大ヒットドラマの続編「ハケンの品格」も放映され、「派遣」というのはもはや耳馴染んだ言葉となりましたが、正社員とどう違うのか、具体的にご存じでしょうか?
正社員で働くべきか派遣社員で働くべきか悩んでいるという方に向けて、それぞれの違いと利点を徹底比較しています!
ある企業に勤める場合、企業と「雇用契約」を結びます。雇用先の企業と契約を結び、直接雇用されるのが「正社員」です。
一方で「派遣社員」は、雇用先の企業と雇用契約を結ぶのではなく、「派遣契約」を結びます。
派遣社員は、人材派遣会社と雇用契約を交わし、人材派遣会社から他の企業に派遣されるという雇用形態で就業するのです。
「派遣法」という法律上、「派遣社員がある企業に勤められるのは、最長で3年」と定められているので、せっかく仕事を覚えても、長くとも3年ごとに派遣先企業を変えなければなりません。
「ひとつの勤務先で長く働きたい!」というかたには不向きですが、見方を変えればたくさんの企業で働くことができるので、さまざまな仕事を経験し、自らのスキルアップにつなげることができます。
かつての派遣社員は、「正社員より給与が低い」「収入が安定しない」「有給がない」「福利厚生が充実していない」といった悩みを抱えていました。
しかし近年では、社会全体で「正社員と派遣社員の待遇面の差をなくそう!」という動きが強まっています。
派遣社員として働くメリットを、具体的に解説しましょう!
派遣社員は、その人の希望やキャリア、能力をふまえて、人材派遣会社が派遣先を決めます。
どんな仕事をしたいか、どんな条件で働きたいかを、派遣会社という「人材のエキスパート」が自分の希望や不安をよくよくヒアリングしたうえでおすすめの派遣先を選んでくれるので、安心です。
ある企業への派遣期間中も、職場環境が合わない、人間関係がうまく行かないなどの悩みがあれば、派遣元の会社がしっかり相談に乗ってくれます。もしも勤め先とトラブルになっても、派遣会社に相談すれば、必要に応じて助けてくれるのです。
くわえて、派遣会社は、ぴったりの仕事を探してくれるだけではなく、派遣社員が快適に働くために、そして着実にキャリアを積み、スキルアップできる仕組みがあり、さまざまな面からサポートしてくれます。
一部の派遣会社では、派遣社員むけに、ビジネスマナーやパソコン技能の研修会や講座を開いるので、未経験者でも未知なる業界や職種に積極的にチャレンジできますね。場合によっては、派遣先に勤めながらの資格取得を後押ししてくれる制度も存在します。
派遣社員は、派遣会社と雇用先との契約で、業務内容と条件が決められています。
つまり、事前に「この時間内で、この給料で、この内容の仕事をする」としっかり決められたうえで勤務がスタートするので、契約で決められた以外の仕事が発生することはほとんどありません。
正社員であれば、「仕事が終わらないから今日も残業……」「いくら残業しても、固定残業制だから残業代が少ない……」なんてケースもありますが、派遣社員ならそんな心配は無用。もしも残業が発生しても、そのぶん時給換算で残業代が保証されます。
そのため、「子育てと仕事を両立させたい」という女性には、派遣社員がおすすめ。基本的には「定時上がり」をキープしながら、パートやアルバイトより給料が高く、派遣会社によっては昇給の可能性もあります。
こどもの成長にあわせて勤務時間を拡大する、副業をプラスして年収アップにつなげるなど、自分の都合に合わせた「働き方」を選べます。その「柔軟さ」と「自由度の高さ」は非常に魅力的ですね♪
これまでは、派遣社員と正社員の最大の違いとして、「正社員は、社会保険(=健康保険、国民年金など)や有給、産休・育休などの福利厚生が充実している」という点がありました。
しかし最近は、「派遣社員でも、週5日フルタイム勤務であれば社会保険に加入できる」「雇用6か月超で欠勤2割未満なら、有給取得可能」といったように、一定の条件を満たせば正社員と同様の福利厚生を受けることができます。
くわえて、2020年4月から、政府主導の「同一労働同一賃金」制がスタートしました。
派遣社員からの「正社員と同じ仕事をしているのに、給料が低い」「正社員のような責任のある仕事を任せてもらえない」「派遣社員には交通費などの各種手当が出ない」「賞与(ボーナス)がない」といった不満の声を解消するための取り組みです。
このように、「派遣社員のデメリット」は年々縮小傾向にあります。「正社員での勤務」にこだわるよりも、派遣会社に登録して勤め先を探すほうが、ぴったりの職場が見つかるかもしれません!
ちなみに、ひと口に「派遣」といっても、さまざまな種類があります。
派遣会社と期限を定めて雇用契約を交わし、ある企業に派遣された期間のみ給料をもらう「登録型派遣」。
一方で、派遣会社と無期限に契約を交わし、派遣先が決まっていなくても給料をもらえる形態は、「無期雇用派遣(常用型派遣)」と呼ばれます。
ほか、正社員雇用や契約社員雇用のチャンスがある「紹介予定派遣」——「派遣社員」の可能性は、どんどん拡がっているのです。
昼キャリでは、「派遣社員」にまつわるお問い合わせも大歓迎! 「派遣社員」であれ「正社員」であれ、あなたにとってベストなお仕事、さまざまな角度からご提案させていただきます♪