#転職コラム
稼げる額も大きく華やかな「夜の仕事」ではあれど、「昼の仕事」ならではの醍醐味——そのひとつが「福利厚生」です!
「福利厚生ってなに?」「言葉じたいは聞いたことがあるけど……」というあなたのために、「福利厚生」とはなにか、徹底的に解説しちゃいます♪
そもそも「福利厚生」という言葉の意味は、「福利=幸福と利益」「厚生(=健康で豊かな生活)」を組み合わせた言葉。その企業の従業員が「幸福で豊かな生活を送れるように」、勤め先の企業が従業員に出してくれるサービスのことです。
企業は従業員に「給料」という名のお金を出してくれますが、じつはお金以外にも、「幸福で豊かな生活」を築くためのさまざまな制度を設けています。
わかりやすい例でいえば、「休暇制度」。代表的なものでは「有給休暇」がありますが、そのほかにも、企業によっては「バースデー休暇」や「リフレッシュ休暇」など、休暇のチャンスがたくさん!
休暇といえば、出産したときに取得できる「産前産後休暇(=出産日の前後6週間仕事を休める)」「育児休暇(=こどもが1歳6か月になるまで仕事を休める)」というものもありますが、これは法律で定められた休暇なので、厳密には「福利厚生=会社によるサービスの一環」にはあたりません。
しかし、なかには「福利厚生」のひとつとして「育児休暇の期間延長OK」と定めている企業もあり、ママ社員としてはとっても安心できますね♪
休暇のほかにも、福利厚生の代表格といえば、「健康診断の実施」「社員食堂の設置」「資格取得のための受講費用補助」「新年会や忘年会費用の支給」などなど、従業員の働くモチベーションをあげるための制度はさまざま。昼の仕事をめざすにあたって、その企業の福利厚生の制度がどれだけ充実しているか、ぜひぜひチェックしてみてください☆
いろいろな制度がある「福利厚生保険」ですが、法律で設置が定められているのが、「社会保険」です。
これは、労働者である従業員を守るための必要最低限の福利厚生制度。ざっくりと「①健康保険」「②厚生年金保険」「③介護保険」「④労災保険」「⑤雇用保険」の5つに分かれます。しかし、そのなかでも「①健康保険」と「②厚生年金保険」の2つを指して「社会保険」と呼ぶことが多く、このふたつの保険が、従業員にとってはとってもありがたいもの。
みなさまも保険証をお持ちだと思いますが、病院を受診したときに、この保険証を見せて会計をしますよね。実は、この保険証のおかげで、私たちが支払う額が大きく抑えられているのです。
保険証というのは、「健康保険」に加入している証明書で、すべての国民に加入が義務づけられています。この「健康保険」に加入すると、国が医療機関を受診したときのお金の何割かを自動的に負担してくれるのです。たとえば風邪を引いて病院にかかったとき、私たちは通常1000〜3000円を支払いますが、実は本来の治療費は、3000〜10000円!
この「健康保険」に入っていることで、実際に支払う金額が抑えられているのです。
ちなみに「健康保険」は、「国民健康保険(=無職の人の健康保険)」と「社会保険(=会社勤めの人の健康保険)」の2種類。企業の正社員であれば「厚生健康保険」に加入し、月々決められた「保険料」を企業に支払って(=給料から差し引き)医療機関受診費用の負担を減らせます。
仕事をしていなかったりパートやアルバイト勤めであったり、正社員でないかたは住んでいる自治体に「保険料」を払い、「国民健康保険」に加入します。どちらかの「健康保険」に入っていれば、医療費を大幅に抑えることができるのですが、気をつけていただきたいのは、「国民健康保険」は「厚生健康保険」よりも負担する「保険料」が高額なこと。
保険料をいくら支払うかは、その人の所得などに応じて決まりますが、国民健康保険では定められた保険料を全額負担しなければなりません。
しかし社会保険であれば、会社がその人の保険料を半分負担してくれます。そのうえ、家族が増えたときには家族分の保険料も負担してくれるので、社会保険はとってもお得!
もうひとつ、「厚生年金保険」も重要な福利厚生のひとつです。
年金とは、65歳以降に国からもらえるお金のこと。私たちは20歳を超えたら、「年金保険料」として月々の「保険料」を国に支払います。
しかし、国の財政が逼迫するにつれ、この「もらえる年金額」がだんだん少なくなると見込まれています。「老後2000万円問題」という言葉が叫ばれて久しいですが、65歳以降、この国民年金の収入だけではとても生きていけないというのが現状なのです。
会社勤めの人であれば、「国民年金」のほかに「厚生年金」に加入できます。会社員は老後「国民年金」と「厚生年金」のふたつの収入をゲットできるわけですね♪
もちろん「保険」ですから、給料から差し引かれるかたちで月々の保険料を支払う必要はありますが、その支払い額の半分は会社が負担してくれるので、とってもお得な仕組みだといえます。
ちなみに、キャバクラで働いている人であれば、毎月の給料明細に「厚生費」としていくらかが差し引かれているのを見たことがあるでしょう。
キャバクラの「厚生費」というのは、「福利厚生」というわけではありません。多くのキャバクラでは、店のトイレットペーパー代やレンタルドレス代などの雑費を、「厚生費(共済費)」として給料から自動的に差し引いているのです。そのため、「厚生費」を支払っているからといって、上に述べたような健康保険や年金保険のメリットを受けられるわけではないので、ご注意を!
夜職と違って昼職が安定していると言われるのは、この「福利厚生」——すなわち、従業員が幸福に、豊かに、健康に生きていけるよう、会社側がさまざまなかたちで尽力してくれるからなのです。
昼職への転職を考えるにあたっては、給料を重視するだけではなく、生活を豊かにしてくれる福利厚生が充実した企業を選ぶのも、選択肢の一つです。